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ケース8 上顎前歯部 歯根端切除術

※症例紹介の情報は、すべて患者様に許可を得た上で掲載しております。

 

20代 女性

主訴「上の前歯がずっと前から腫れている。」

 

部位:右上1

歯髄診断名    :Previously treated

根尖部診断名: Symptomatic apical periodontitis

治療法:再根管治療 retreatment

 

 

 

 

 

術前レントゲン写真。

 

右上1の根尖に大きな黒い影(膿の袋)が見られ、

 

根尖部は破壊されており根管充填剤(ガッタパーチャ)が溢出している。

 

 

根管治療開始。

 

根尖孔外に溢出していたガッタパーチャの除去。

 

 

2回目の治療時にMTAを用いて根管充填。

ラバーダム防湿下でファイバーポストコア築造。

 

1週間後の経過確認時に瘻孔の消失が見られず、歯根端切除術の介入を決断。

瘻孔(歯茎にできるプツッとした出来物)は治癒不全のサインです。

通常であれば、根管充填時には瘻孔はたいてい消失しています。

根管充填後も瘻孔があれば、ほとんどの場合、どれだけ期間をおいて待っても瘻孔は消失しません。

たとえ消えたとしても一時的なもので、ずっと腫れたり引いたりをくり返します。

瘻孔は根尖部で溜まった膿が歯茎を突き破って出てきた出口なので、

瘻孔が消えていない=根尖部の炎症が収まっていない、となります。

 

 

 

 

 

嚢胞摘出および根切除。

マイクロスコープを用いて、切断面の診査。

感染物の取り残しがないか最終確認。

 

 

術直後。

 

 

術後3ヶ月。

 

根尖部の透過像の縮小を確認。

 

膿の袋の部分は骨組織に置き換わっている。

 

瘻孔の消失。不快症状等なし。経過良好と判断。

 

かかりつけ歯科医院での最終補綴処置を依頼。

 

 

<治療費用>

・初診カウンセリング    ¥5,500(税込)

・再根管治療(前歯部)  ¥121,000(税込)

・ファイバーポストコア   ¥11,000(税込)

・歯根端切除術                    ¥55,000(税込)

 

※被せ物の費用は含まれていません。

 

<治療期間> 約2〜3週間

 

<治療回数> 根管治療2回 歯根端切除術1回

 

 

今回の治療の利点・欠点

 

利点

・歯の保存。

・欠損補綴の回避。

 

欠点

・治療による偶発症(器具破折、アレルギー反応、口唇や歯茎の損傷、疼痛ショック)。

 

コメント

・抜歯か保存か判断が難しい症例でした。

抜歯してインプラントを選択した場合、抜歯により歯肉顎堤は大きく陥没し、

インプラントを行う前の骨造成は必須になります。

 

根尖部はかなりダメージを受けていましたが、

根拠に基づいた根管治療と歯根端切除術を行うことにより、

根尖病変を治癒させることができ、保存に導けました。

今後も慎重に経過観察していく予定です。

 

 

 

 

院長 白瀬 浩太郎

 

しらせデンタルクリニック

 

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